ゆとり世代とは?

ゆとり世代は根性がない」
こんなセリフが定型文みたいに使われることがたま〜にあります。実際に使われたことがある方多いんではないでしょうか?

ゆとり世代は根性がない
ゆとり世代は常識がなってない
努力しない、向上心がない
等々いろんな言い方がありますが見下されたりマイナスなイメージの表現として使われることが多いようですね。

ゆとり世代ってじゃあどんな世代なの?
楽して生きてきた世代ってこと?
その表現ってなんだか違うんじゃないですか?

そもそも「ゆとり世代」とは「ゆとり教育を受けた世代」のことですよね。
ゆとり教育とは元来週6日間の教育過程のうち土曜日を自主的な学習に充てることで想像力(創造力)を養おうという教育方針だったはずです。ゆとりを持たせることで自由研究などの時間を増やそうという政府の方針ですね。

実質的には土曜日が教育機関の休みになったということです。ゆとり世代は元来のゆとってない世代より学習時間が短くなった、それだけの話ですよね。

「昔は〜〜だったから仕事が忙しくて寝る暇もなかったんだ。それなのにゆとりは〜。」
そんなこと言われましても
「そうですか。それは大変でしたね〜」くらいにしか感じません。
寝る暇を削らないために技術はどんどん発展しています。技術の発展というのは仕事を効率化することで労働者への負担を減らす方向へと向かっていくはずなのです。それなのに技術が向上することで時間に余裕ができ、その余裕に新たな仕事を詰め込む....労働力としては変化がないですよね。むしろ新たな仕事を隙間に詰め込むことは考え方を切り替えなければならないため労働量としてはむしろ増えているのかもしれません。

また、ゆとり世代という言葉には「将来的に報われないかもしれない世代」という意味も含まれているのかもしれないと最近思うようになりました。
数年前に相次いだ年金データの消失問題。また少子高齢化の促進による年金が貰えなくなるかもしれないというリスク。現在の物価や市場相場を考慮していない賃金体系を採用する企業の多いこと...。ゆとり世代が「無気力世代」に変化しつつある理由です。努力が報われる可能性が低いことを感じさせる国家の雰囲気を、
私たちは感じてしまっているのです。

もちろん例外は多く、時代に適応した仕事を見つける方も多いですが、メディアによる情報操作の影響が大きい現代では一握りにしぼられてしまいます。
その一握りに入るには、よほど尖った才能や魅力、それに加えて運まで必要なのです。
安定するか見通しもつかない運任せの道を選ぶ人は少ないと思います。堅実に、無難な道を選ぶ人がほとんどでしょう。そんな中で未来ある若者にとって厳しい現世の体系は国力の衰退を促進しているように思います。

ゆとり世代という言葉は容易く使ってほしくない言葉だと思います。
国力衰退の影響をモロに受けている世代であり、貧困格差が明確になっている世代でもあります。
ゆとり世代をマイナスと捉えるよりも、協力することで国力を向上するゆとりがあるものだと考えていただけるとモチベーションも相乗効果的に上がっていくのではないでしょうか。

駄文になってしまったかもしれません。
しかしゆとり世代をうまく使うことはできるはずです。単純に見下しているゆとってなかった方はその考えを180度転換してうまく利用しちゃう素敵な上司になってください。